メガドラセラピー? 9月の7~9日
ワタシはかつて、「エコー・ザ・ドルフィン」に挫折した男である。
"かつて"といってもそーんなに昔ではなく、ニンテンドー3DSは「3D復刻プロジェクト」で復刻配信されたバージョンで「エコー・ザ・ドルフィン」に初めて出会い、そして挫折したのである。
当時のノボトレード社とセガ社の技術の結晶に、さらにエムツーが現代的なアレンジを加えた作品で…って「スーパードルフィン(無敵)モード」なんて、パッと聞きだと「ソレ、嬉しいけど乱暴でしょ!」と言いたくなるようなアレンジまで含まれているのだけど、それでいて、挫折した。
体力の管理が、とか、敵の攻撃が、とか、そういった懸念がなくなっても、そもそも順路を進むことがまず難しいゲームだったのである。イルカを操作するだけあって、元々が独特な操作感のタイトルだし、つまり訓練が必要なゲームだったのだね。
それからもう数年は経ったのかしら。「また、あのイルカを操作してみてもいいかなぁ…」という気持ちに成って「エコー・ザ・ドルフィン」の情報を調べていたら、どうも難易度の低いシリーズ作品があるらしい…ということを「バーチャルコンソール」のWebページ経由で発見。
エコーJr. | Wii(R) バーチャルコンソール メガドライブ 公式サイト
それが上記の「エコーJr.」
遊んでみたいなあ…と思ったものの、Wii本体へのポイントチャージはもう出来ないので、じゃあってことでSteam版を購入。Steam版があってヨカッタ。
バーチャルコンソール版の紹介ページにもある通り、子ども向けの作品とのことで難易度はかなり抑えられており、まずミスの概念がなくなっている。エンディングを拝むまでのプレイ時間も短めで、ゲームに歯ごたえを求める人には物足りない作品かもしれない。
ただ、難易度的な歯ごたえが薄いから悪い(楽しめない)作品なのかというと、まるでそんなことはなく、子ども…のみならず”ビデオゲームそのもの”に慣れていない人に”目的を果たすことの嬉しさ”を教えるには丁度良さそうな塩梅だし、BGMや背景グラフィックの造り込みはシリーズの前作までと変わらずガチ。
背景グラフィックは従来に比べると簡素な感じがするかもしれないけれど、オブジェクトと背景の見分けやすさを優先した結果、簡潔な造りになった…という見方も出来そうである。
で、このゲーム。キャラクターも、BGMも、ストーリーもすべて”癒やし全開”な作品。それぞれの癒やしっぷりは上記のVC版紹介ページでちょっと垣間見えるでしょう。
ストーリーとしては「大海原に生きる3頭の子どもたちが、大きなクジラに出会うために友達どうしで大冒険に出かける!」というもの。(VC版の紹介ページにより詳細な記述アリ)
エイリアンとの戦い+αを描いていた(らしい…ワタシは挫折したので…)過去2作に比べると実に実に平和。
孤独感を感じさせるシーンの多かった前作までとこれまた違い、「友達と一緒に冒険するぞ!」という背景からも可愛らしい雰囲気を感じられる。
(アクションゲーム故、主人公一人+モブキャラクターのみが描かれているシーンが多いものの、遊び相手や冒険の仲間として友達が同時に描かれているシーンもキチンとある。↑)
そして最終目的であるクジラとの出会いをついに果たし、主人公のエコーを始めとした3頭の子どもが嬉しそうに海をはしゃぎ泳ぐシーンを観ていたワタシは…涙腺がユルユルになっていた。
エコー達の冒険を見守っていた(プレイしてた)の、たったの数時間なのに…!
何らかの要因でワタシの心が疲れていたのか何なのか…それは判然としないけれどとにかく、ゲーム画面の中で穏やかなBGMとともに踊り回るイルカたちを見て、泣きそうになっていたのであった。
子ども向けとの名目の作品なのだけど、癒やしを求めるオトナこそ手にとって遊んでみるべきゲームなのかもなあ…。
世の中、癒やしを求めてオトナが児童向け絵本を読む例もあるそうだし、そんな感じで。
爽やかなパッケージ絵と「広い大海原を僕と一緒に泳ごうよ」というキャッチコピーのゲームを手に取り起動したメガドライバー達が当初、「エコー・ザ・ドルフィン」に期待していた内容って、わりとこういう内容のものだったんじゃないだろーか…?
— ヘ゜ッハ゜一ホ゛一イ (@PEPPER_B0Y) September 7, 2018
Steamで買ってみたのだ。3作目を。 pic.twitter.com/FMUZhCvXK8
…とこんな感じで、癒やし効果たっぷりなタイトルを遊んでいたものの、同時に気持ちもシットリとしすぎてしまった感があるので「テンションの上がるゲームをやりたいな」とばかりに、Steamでこちらも購入。
store.steampowered.com奇ゲー、バカゲーとして巷では通っているかもしれない本作。BGMやキャラクターはノリノリでテンションを上げたいときにはうってつけな感じ。
Steam版、どちらの作品も98円だったのでした。やすっ!